仏教は後漢時代に中国に伝来し、その後魏普南北朝時代にさかんに流行した。中国に見られる単独の石仏や金銅仏は、一部の大形の作例を除いてその大半が親族などの供養のために寺院へ奉納されたり、日常祈りを捧げるために身近に置く念持仏の類として制作されたもの。形式や大きさは様々。弥勤は釈迦の入滅後、56億7千万年後に仏(如来)となる事が約束された未来仏で、それまでは修行に励む菩薩とされる。そのため、造像に際しては、通常、様々な装飾を伴なった菩薩形とされるが未来の姿を想定して、如来形に表現されることもある。
光背を蓮弁形に作り、二段に形成された蓮弁と火炎、蓮華座も細緻に彫刻されている。火炎光背と持物の蓮花は黒色の部分の石をうまく使って彫刻している複雑な技は、工人の練達した技量のほどがうかがわれる。各部の彫り方は深くて鋭く像の目鼻立ちなども的確に表現され、力強い造形がなされている。 |