態様の相違する4体の踊俑。一体は逆立ちしアクロバット的。大きめのゆったりとした袖、だぶついた裾の衣を着け、体つきは太めで丸みを帯びたふくよかな姿。雑技は唐時代において、皇族や貴族の娯楽として盛んに演じられ、又寺院などでも行われていた。しかしその姿を表した俑や壁画は少なく、これらの雑技俑は具体的な様相を知る上で貴重な手がかりとなる。
漢・唐の人々にとって宴の席に繰り広げられる歌舞や雑技は興を高めるだけでなく、富貴安楽の象徴でもあった。舞人の一瞬の動きを捉えた4体の表現には陶匠の巧みさがある。唐時代の陶俑は装飾性が豊かで変化に富んでおり、特に動きを強調した表現はさながらアニメーションを見るかのようである。しかし盛唐期を過ぎ、貴族社会が崩壊すると、陶俑の製作は急速に衰退していった。 |