西アジアの角盃”リュトン”をモデルにしたもの。六角面取り、総緑釉とし、角面には二態様の蝙蝠を貼花する。内面は型合わせを成型した荒々しい指跡が見られる。獣首は写生的、総体に厚作り。 角杯は唐の貴族にとってはいかにも異国趣味たっぷりの器に見えたらしく数は少ないがつくられた。むろんその角杯は、ギリシャ・ローマから西アジア、そしてその周辺の民族でもおおいに好まれた一搬的な酒杯であったようだ。 参照:CS-126 参照本:平凡社版 中国の陶磁B 三彩