二つの型を合わせて作られた扁壺形の鳳首水注。片面に鳳凰、片面には獅子に乗る人物を表わし、地は魚子で埋める。口縁はやや外に開き、鳳首が付く両目を見開き前方を注視し、長い嘴は鉤状に曲がり、珠を銜えている。羽毛が巻き、頸部はやや細く、胴部は扁円形で高い揆状の高台を持つ。肩から鳳頭にかけて下端がパルメット風に広がった環柄で繋がる。胴部片面の窓内には霊芝の上に立って飛ぼうとしている鳳首を描き、周囲には宝相華を散らして主文様を際立たせている。反面の文様は獅子に乗り疾駆する昆崙奴。ほとんどの鳳頸瓶の表裏文様は、鳳鳥と弓を射る馬上人物であって、獅子に乗る胡人は稀少図柄。鳳首水注には胴が卵形をし、その胴に宝相華文や花文をぎっしりと飾ったもの(参照:CS-104)と型作りの扁平な胴のもの(参照:CS-091)がある。前者の水注は初期の三彩であり、意匠も力強いものが多い。
三彩水注はその姿が示すようにこの時期の陶器では一際西方の工芸の影響を強く受けており、施釉・貼花文もエキゾチックな意匠が多く、唐三彩の器の中では最もエレガントで魅力に富んだ一群といえる。三彩の発色は明るく美しい。近時洛陽郊外墓出土。 |