CJ-078 白地黒掻落牡丹唐草文梅瓶
時代: 宋時代(11世紀末〜12世紀初)  、 サイズ: 高さ 29cm×胴径 15.5cm
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磁州窯。
白地黒掻落の梅瓶には高さ30cm内外のものと、高さ40cm内外の大別2種類の大きさのものがある。肩部・裾部は複合蓮弁文、中央部に下向きの2輪の大きな牡丹花を茎・葉の唐草文で繋いで主文様とする。牡丹花は花弁一枚ごとの花心に刻みをつける白地黒掻落の装飾技法は白と黒のコントラストが明確で美しく、また立体感があるのが大きな特徴。白化粧土を全く削らないようにしながら表層の鉄絵具のみを全て掻き落す技法は、高度な技術を必要とする。磁州窯の中でも最も複雑で技術的にも難しい装飾技法であるが、優れた作例が少なくない。
透明釉の暑さ・黒泥の鉄分濃度・焼成焔の関係などからか、黒泥部分が暗褐色を呈して金属的な光沢が生じ、一種の気迫を感じさせる。鉄の銹に似て独特の味わいが有る素地は灰色を呈する。







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