磁州窯。
北宋時代になって初めて登場した器形の梅瓶。白釉を掛け文様と文字を釘彫りする。磁州窯では北宋時代になると各種の寓意文様を現すことが盛んになり、これと平行して様々な願いや吉祥句を文字で表現することが行われた(特に枕に多い)。
海棠式窓枠の前後に、「鳥有 / 千年鳥 / 人有百 / 歳人」「水碧 / 千裏遠 / 夕日紅 / 半樓」が刻される。
民衆の需要に応え、日用の器を量産した華北地方の民窯らしく当時の市井の人々の率直な願望がうかがわれるし、近世的な好みは花鳥を器飾として取り上げる一方で、ようやく広がりを見せ始める詩文の一句を器面に乗せて楽しむほどになったということであろう。
各地の窯で梅瓶は焼造されたが、特に名高いのが磁州窯の梅瓶であり、優れた作品が多く遺されている。 |