磁州窯。
磁州窯はかつて朝鮮経由で日本に来たので、本品の類を絵高麗と呼んで珍重した。絵高麗には白泥・鉄泥で梅鉢を表す例と、鉄絵文様を描く例とがあって本作は後者で、白化粧地に鉄絵具で梅鉢文を表しただけの白地の茶碗。白化粧地にやや失透して濃淡を作る透明釉が滋潤な味わいを醸し、中国陶磁としては珍しくおっとりとした気風の茶碗としている。大茶人なら一碗は備えておく必要有りと言う風潮を生んだ為、茶の湯美術館なら概ね所蔵しているもの。
三井文庫に同手品が蔵される。
高台はさして高くないが、口径の五分の二程の径なので随分大きい。碗の背丈が低いこともあってる安定した形としている。七曜文を梅鉢と洒落た呼称としている。梅鉢の文様を「天満天神」の紋章に見立てて、関西では天神際に合わせた夏の茶会に用いることが多い。
見込みに蛇の目状の釉剥ぎ(重ね焼きのため)の品が多いが、本品は最上に置いて焼成されてのであろう全釉としている(日本の山茶碗の重ね焼きと同様) |