CJ-042 緑釉白磁黒掻落し牡丹唐草文瓶
時代: 北宋時代  、 サイズ: 高さ 33cm
価格: \
磁州窯。
大型の瓶に白化粧を施し、牡丹文を丁寧に掻き落した後さらに緑釉を掛けて焼成したもの。暢達の筆致を以って胴中央に大柄の牡丹唐草を、花びらには櫛目文が入れられて傑出した出来である。一度焼成された後に低火度の緑釉を掛けて再び焼いたもので、観台鎮など磁州窯の諸窯で見られる。緑釉は磁州窯系の華北の窯では唐以来使い慣れたものだったはずだが、これを白地掻き落しの上に掛けることは簡単な思い付きではなかったようで、遺例は極めて少ない。「緑宋磁」といわれ、宋磁のうちでも特に珍重される。えもいわれぬ魅力溢れる作品と言える。大英博物館に類品が知られる。
我国磁州窯では、白鶴美術館蔵「白地黒掻落し龍文瓶」、永青文庫蔵「緑釉黒花牡丹文瓶」、個人蔵「緑釉白掻落牡丹文大花瓶」の2点が重要文化財指定であって、緑釉磁州作品の重要さがわかる。香港著名収蔵家旧蔵品。

参照 : CJ-039







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