磁州窯。
たっぷりとかかった白釉上に黒釉をかけ、幾何文と牡丹を二段に分けて掻落し。なんとも品の良い清楚な雰囲気をもつ碗としている。内全面も乳白色釉がかかり白、黒のバランスが美しい。
この造型は深鉢に多く、鉄絵では優品が知られるが掻落手碗は少なく、昭和35年繭山龍泉堂店舗新築記念で出版された「欧米蒐蔵中国陶磁図録」No45、メトロポリタン美術館蔵の白地黒掻落し碗同手品が、繭山順吉氏の厳しい眼にかない掲載されている。本品は抹茶碗として、浜田庄司・河井
寛次郎に影響を与えた造型でもある。
鉄絵具の性質によって、模様が柿色になることがあるがそれは鉄の銹に似て、独特の味わいがある。白地黒掻落し技法は最も印象的な一群で優れた遺例が多く日本人に好まれ、多くの名品が将来されている。 |