背面には黒漆を塗り、朱・黄・青色漆で鹿・虎・鳥・狼と瑞雲文を鈕の四囲を回るように描く。戦国時代には珍しい六稜鏡。彩色・描画とも美しく佳品である。 前漢前期までの青銅鏡にはただ単に鋳造しただけというモノトーンの世界に終わらずに、絵画的な色彩感覚まで多く求められていたのであろう。同時代の青銅器上に見られる図案と比べて、漆絵は大きな進歩がある。漆絵に表現されているのは浪漫的想像に満ちた激しい情熱的な芸術世界といえよう。 参照 : DK-343