博山炉とは香炉の一種で、六朝時代の文献により名が知られるが、漢代に多く見られる。蓋には山岳の間に多くの獣が、縁には渦文繋ぎが線刻され、頂上には鳳凰が付けられている。円形盤上には獣文が線刻される。盤上の獣文間を除いて、厚い鍍金が施される。香木を炊くという風習は古代からあり、香りを楽しむだけでなく、衣服で覆い、香を付け防虫を兼ねるという使い方もあった。香が山間から立ち上る香煙の雰囲気から雲上に届く深遠の仙境を象ったもの。神仙思想の流行を背景として、この種の香炉は貴族の生活に用いられた。博山炉は日本でも奈良時代には用いられたとされる。
参照 : DK-097 、 DK-103 、 DK-209 |