中国ではりゅう金亀負「輪語玉燭」籌筒などと称され、同形状大型品(高さ34.2cm×長さ24.6cm)が江蘇省鎮江市丹徒県丁卯橋窖蔵から出土している。伝統の遊戯具であって、籌とは一般には麻雀の点棒のような数取りの札を言い、筒の中に本来は入る。宴席における酒令(規則により罰杯を受ける遊び)のための籌で、筒には50枚の籌あり、1枚1枚の上半分に「論語」の一句があり、下半分には酒令すなわち罰杯に関する命令が記されている。たとえば「巧言令色、鮮矣人(仁)」 という有名な「論語」の句に「自飲五分」という令がある。筒に刻まれた「論語玉燭」という四字一句には籌に記された「論語」の語句が宴席を玉色のように照らし調和するという意味と、筒が蝋燭に似せてあることがかけられている。
蓋は翻る蓮の葉に象り、蓮実の鈕が形成。中央には唐草に龍鳳と流雲文、下部には格狭間に双鳥が表され、それらを仰形の蓮華座が支えている。筒は亀背中より外れ、蓋とは鎖でつながれる構造。特異な造形、銀と金との綾なす輝きが美しい。亀が蓬莱山を背に乗せるという作品は我国では唐招提寺・鑑真招来の亀負舎利塔が知られる。唐代貴族が楽しんだ罰杯遊戯。 |