深い円筒形の身に3本の足が付き、口に二本の柱が立ったものを爵という。酒を温めるための容器で、口の一端が注ぎ口となる。平底の爵は夏晩期からあり、殷早期になると腹部に簡単な獣面文が登場する。青銅器発生の初期段階である2里頭遺址出土の爵は流も尾部も長く張り出して尖り、胴と腰部の間が極端に括れ、円形の三短足あるいは細長い三角錐形の三足が付く。これらが無文であるのに比べ本器のような鄭州期の爵は簡単な饕餮文などの装飾が凸文であらわされ、流・尾ともに短くやや厚めに作られている。胴腰の括れも緩やかになり、短胴・短足であるが、なお薄作り・平底という点で作法は近い。
緑錆の付着状況良好。色合いが極めて美しく残る優品。平底爵は極めて稀少なもの。
参照 : DK-227 、 DK-051 |