最盛期の様式の海獣葡萄鏡。内外区に葡萄唐草文を配しその上に内区に5獣、外区に鳥・蝶を描く5匹は上から見た俯瞰鈕の回りを囲む鈕・葡萄唐草の葉などの表現も極めて明瞭に表現されていて、鋳上がりは鮮明かつ良好、厚みもあり重量もある上手品。表面の錆付き状況も良好。
遣唐使などにより、日本にも多くの類品がもたらされ、まだそれを倣ねた鏡も多数製作された。各種の鳥虫獣と葡萄唐草が変幻自在に絡まり、精緻で躍動感溢れる文様構成となっている。白銅製は銅・錫・鉛の化学組成であって、現代のニッケル合金の呼称の白銅とは異なる。海獣葡萄鏡は正倉院にも何面か伝わる。 |