DK-233 透木嵌銅鏡
時代: 戦国時代前期(BC5〜4) 、サイズ:径 21cm×厚 0.5cm×重量 480g
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無紋の銅製円盤上に、文様を表した別作りの木彫透板を嵌めこんだもの。戦国時代特有のいわゆる二重体鏡。姿を映す鏡面は錆に覆われ緩やかな凸面をなしており、自動車のバックミラー同様広い範囲が映ることとなる。背面には中央に紐を通す鈕があり、その下には柿葉文でこれは銅製。地金が残っていて本来は金色に輝いていたと知れる。柿葉文を囲んで合い向かう瑞鳥の4組8羽が連結され、外側の円形枠に繋がっている全面を装飾している。

木部分は全体が繋がる一体成形。木には黒漆が鳥の眼・体表には朱・褐色漆で細描され、外周枠には雷文繋ぎが朱色漆で施される。木の下の胴面は黒漆を塗った上に、黒円で方々描き、残面には朱漆を施している。龍が天体を動かしているという思想でもって、多くは龍文が多く、鳥文は珍しい。銅製二重体鏡は様々なバリエーションでもっての品が知られるが、木製嵌は初見。柿葉文が輝き、彩色を施した本来の状態は、すこぶる華美なものであったろうと思われる。稀少な戦国鏡初期の完好な遺品としても貴重なもの。近時長沙郊外墓出土。







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