器身は直方体をし、蓋は獣・虎頭の品を”じこう”よ呼び、酒器(殷 商〜西周時代)キリンの角状の角を持つ奇怪な獣頭を持つ獣面の体は巻雲状の凸状模様で表現されている。四囲内側に段差を持ち、蓋としての用を備え、小型”じこう”の品とうかがえる。
”じこう”は造型と装飾に優れたものが多く、身分が特に高い人物が持つことのできた格の高い青銅器であった。勺と共に用いられたのであって、まさに現代のカレーの容器と似た形をしている。
前11世紀後半に西方に興った周族が商王朝を滅ぼし、西周王朝を立てた。西周時代初期は商の青銅器を継承したが、やがて商とは異なる青銅器文化を発展させた。西周時代の青銅器には製作の事情などを記した銘文を持つものが多く、歴史の研究に貴重な資料となっている。本品もおそらく身の内面には銘文があったでろう。長年月大切にされた伝世・銅味となっている。3000年余前の品がこんな形で残り、愛玩できることの不思議さと楽しさは中国古物愛好家冥利と言えよう。
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