盒は今の日本では普通「合」または「合子」と表記し、蓋を備え、蓋と身がおよそ同形になる容器をさす。中国では古くから用いられた伝統的な機種の一つで、唐代には金銀・青銅・漆木・陶磁など、種々の素材によって円形・方形・菱形・花形・貝型といった大小様々なものが製作された。貴重品や嗜好品、食料、更に化粧料などを収め、時には薬入れともなる。
上面は双鳥を打出し唐草を鏨彫り、地は魚子で側面は斜線文様を刻し、内を魚子で装飾し、部分的に鍍金を施している。薄造りであって、唐代晩期の作品。銀器の遺品は貴族層を中心に日常の様々の場面で用いられたもの。魚子打ちが極めて見事に整然と打たれており、上手品。 |