本来9〜64個程度で構成される編鐘の一つ。大きさの違ういくつかの鐘を順に並べ吊るしたのが編鐘。篆と鉦の区画は凹線で表わされ、、文様は甬部に環帯文・その下の幹と篆間に曲文、鼓には一対の象鼻ち文、舞上に凹線で巻雲文を配している。文様の輪郭はいずれもシャープに鋳出されており、形も良く整った優品。
殷や周の時代、祖先や神々をまつる祭祀や賓客を迎えての宴会の折りには、必ず音楽が演奏され「鐘」は楽隊の中でも最も重要な役割を持つ楽器の一つであった。吊り下げの突起部を「甬」環を通す半円部を「旋」胴部の突起を「枚」、鳴らす部分を「鼓」と名称が付けられている。青銅は銅と錫を混ぜた合金であり、二種類以上の金属を混ぜて新たに合金を作ることは人類にとって大発明であった。合金は元の金属には無い特徴を持つからである。青銅はすでに殷代からあったが周の青銅器は圧倒的であるため、周代を青銅器時代とも呼び青銅器の豊富さは驚く程である。寸法から編鐘の最後の方の一つと考えられ、愛玩寸法であること、小品ながら中国古代金工の魅力を存分に味あわせてくれることが嬉しい。下辺が内湾したものを鐘、一直線になったものをハクと呼び分け、鐘は更に吊手が棒状になった甬鐘とコ字形把手になった鈕鐘に区分けしている。甬鐘は西周前期に出現し、戦国前期までハクは春秋中期に出現し、戦国前期まで製作された。
※ 香港著名銅器収蔵家旧蔵品であり、飾台・撞木付
参照 : DK-029 、 安徴省博物館名品展カタログ |