CB-103 青花人物鹿文瓶
時代: 元時代  、 サイズ: 高さ 30cm×胴径 14.3cm
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景徳鎮窯。
宋代の鶴首瓶から展開した玉壺春形の瓶。貴婦人の姿を思わせる繊細優美な造形を見せる。主文として片面には道士として名高い呂洞賓が、雲中に宝剣を負って立つ姿が描かれ、他の一面には霊芝を含む花鹿と兎が配されている。呂洞賓が終南山に仙化した故事を描いている。口縁の内側には花唐草文、首の上部は芭蕉文・蓮弁文・下部はラマ式蓮弁文で空間を埋める。力強くかつ精緻な筆使いが力強く溢れる形と良く適応している。青花技法草創期の活力を具現した、いかにも元時代らしい雰囲気を持った元時代青花の代表作。近時景徳鎮郊外窟蔵よりの出土であって、同品が出光美術館に蔵される。

人物図柄瓶は朝鮮出土の梅沢記念館蔵「三国志図瓶」が古くから日本にある品として有名。大壺には当時流行った元曲の題材を描く品がまま知られるが、玉壺春瓶では稀少。釉色は中国では俗に「亮青釉」とよび青味を帯び、潤んだ透明釉。
青花は中国陶磁史のうえでは唐の三彩と並んで期を画した新技法であり、国内はいうまでもなく遠くペルシャやトルコ・南海の諸国・日本の人々の目をひきつけた。製作者達の新技法に対する興味と工夫が絵付けの隅々に現れ、その昂揚した創意がやがて明初の青花に昇華する。原型は宋代にあり、雅会に飲茶の銘水を入れ、荷葉を蓋にした様子が書画に描かれている。また宋代の遺品として青銅の壺に荷葉を模った蓋を乗せた例が有り、龍泉窯青磁の酒会壺もその系統。水だけでなく、酒を蓄えたりした。文様は生気を含んで精密。だみといわれる青花の濃淡は、先に軽く刻線で引き、その上に青料を乗せることによってそこに釉が溜まりできるもので、精作の大器に多い。近時景徳鎮郊外墓より幾点か元青花作品が出土したがそのうちの一つ。

景徳鎮窯製青花玉壺春形瓶は同形品が龍泉窯製天竜寺青磁瓶にも見られるように、天龍寺青磁と初期の青花磁器とは密接な関係を器形の上に窺わせる。このように人物を主題としたものは、明代民窯の雲堂手と呼ばれる青花磁器において存続してゆく。

参照:CB-239
参照本:平凡社版 中国の陶磁G 元・明の青花









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